超音波で盗聴し、その音をテレビ局で聞き、彼らは激しく脅してきた。殺人事件は起きた

テレビ殺人事件・村田等君のこと・TVmarder

　そこで村田等君のことについて触れておきたいと思います。「テレビ殺人事件」というのは、村田君が「テレビが攻撃してくる」と言って、隣人５人殺してしまった事件です。この事件の後、民放は「提供読み」テープもニュアンスを変えたのです。一時期もの凄い勢いで攻撃していました。つまり民放も「攻撃的な提供読み」及び番組によって、殺人事件が起きたのではないかと明確に認識しています。ＮＨＫも。

　この攻撃的な放送と殺人事件は何らかの関係があるものと思います。私は理解していました。私を盗聴しながら攻撃的な放送をしているので、「今におかしなことが起こるだろう」と予言していたのです。この予言は盗聴をしていて、民放もＮＨＫも知っています。つまり起こるべきして起きたのです。

　まず民放はなぜ「提供読み」のニュアンスを変えたのでしょう。殺人を犯してしまった村田君の言っていることが、本当のことであると視聴者に分かってしまうからです。心当たりがあるから民放は隠したのです。

　村田君は殺人を犯しました。でも私には村田君は被害者に思えます。村田君と連絡を取ろうと思ったのですが、できません。電話で話すこともできません。犯罪被害者の悲しみです。村田君、あなたは犯罪加害者でもありますが、被害者でもあります。私の言おうとするところを村田君は理解できるはずです。

　殺人事件の捜査は警察がします。普通はテレビが攻撃してくることなどあり得ません。とするとどうでしょう、どうなります？５人も殺害しているのですから、村田君は死刑になる可能性もあります。村田君は「テレビが攻撃してきた」というテレビについて、詳細に語るでしょう。どうです。これらの事実関係を求めることは、久米楠田はじめ民放や警察が責任を問われることになるのです。ですから用意された答え・精神異常者に仕立て上げたのです。裁判をしないようにするために。

　これと似たようなことに、元警察官のオウムの信者が、警視庁・国松長官狙撃事件があります。この場合も、この信者を裁判にかけると、警察の不祥事が有象無象にでる可能性があります。従って精神鑑定をして、起訴しないというように判断を持って行ったわけです。

　精神鑑定もあらかじめ用意された答えであったようです。私自身は根拠がないと思っています。

（注）テレビ殺人事件は、昭和５７年１０月６日、東京中野区の殺人事件。「テレビの音がうるさい（攻撃してくる）」として、村田君（当時２２歳）が、下宿先の老人や隣家の母子計５人を包丁で刺殺しました。警察への「第一報」は午後６時５０分頃かかってきた１１０番でした。この犯行時間帯は、私がちょうど取り上げている、６時台のニュースを放送している時間帯です。全てが一致します。

　この時間帯に村田君は継続的に隣家のテレビの音に悩まされていました。音を小さくしてくださいと頼みもしました。また音に反発し、それでもやまない攻撃的なテレビの音に逆攻撃をかけるために、ステレオの音をバンバンかけました。大変矛盾するかと思いますが、ステレオの音とテレビの音は違います。まして攻撃的な放送は別のものです。（ただしこの攻撃的な放送は関東エリアで確認されているもの。それ以外ではわからないかもしれません）。

　現在精神病院に入院していると思われる村田君は、その後症状は全くないそうです。本人は被害者だと言われているようです。ならば、なぜ隠蔽されているのでしょう。超音波盗聴の表現に触れるからだと思います。Ｍ君にも民放や警察は圧力をかけているようです。しかし、村田君が被害者であるかどうかは、村田君自身が証明しなければなりません。こういうことがあったということは、ＮＨＫも認識していますし民放も認識しています。しかし、ご覧のとおり、これでテレビ局が正義のために尽力するとは思えません。

子供の声がうるさい？！

　私の予言どおりに大変な殺人事件が起きてしまいました。事実、民放テレビの超音波盗聴表現によって起きたものと確信しています。

• ひとつには村田等君の精神鑑定が型どおりであったこと。精神分裂病として事件の幕引きがバレバレだったこと。
• 事件後、村田君は興奮から覚め反省していること。
• 犯行時間帯は午後の６時のニュース時間帯（ここで主に取り上げている）で、最も攻撃的に放送をしていたということ。
• 病院に入院してからも、村田君の精神分裂病の症状が全くないこと。

　村田君は「子供の声がうるさい」とも言っていました。子供の声も都環境確保条例の例外ではありません。

　’０６年１０月には、公園の噴水で遊ぶ子供の声に精神的苦痛を受けているとして、近隣の女性が仮処分を求め認められました。女性は３０年以上前からこの場所に暮らしてきましたが、前年に公園が完成し、自らは不整脈や不眠症の症状が出て療養中でした。市に改善を求めてきましたが、対応してもらえず、訴訟になりました。都の騒音基準値（５０デシベル）に対し６０デシベルありました。

　音の量が大きければ、子供の声でなくてもうるさいでしょう。たとえば夜勤明けで帰ってきても、うるさくて眠れないというのは、小さな音でも眠れないでしょう。村田等君の場合、音の量もあるでしょうが、何よりもその質があると思います。

　テレビの攻撃的なアナウンサーの声・怒鳴るような声は、耐え難いものでしょう。そしてその環境におかれたとき、奇妙なことに「子供の声」が、耳についてしょうがないのです。つまり村田君が必死に耐えていた時に、私も耐えていました。テレビの放送エリアが同じなため、同じ状況が起きていたものと思います。「子供の声」がなぜ耳につくのか考えましたが、分かりません。

　一方でテレビの音質を昔と比べると、決定的に違います。３，４０年前のテレビやラジオの音は、くぐもっていて響いてくるような音であり、広がりのある激しい音ではありません。カーステレオを大音量にして走る車も攻撃的だと感じたことはありませんか。音そのものの質が昔と違います。満員電車でイヤホンで聞いている他人の音もうるさいのです。総じて現代人は音に対して敏感になり、ストレスを感じています。そのため子供の元気な声もストレスになりうるかもしれません。

　村田君が「テレビの音が攻撃」してくる、「子供の声がうるさい」というのには、それなりの理由があると思います。事件が起きた時、「攻撃的なテレビに、今におかしなことが起こるだろう」と予言していた私は、犯罪を起こしたのは自分ではなかったという安堵と、ますます巨大化する一連の事件に、精神的な疲労感と共に途方に暮れたのを覚えています。

　（追記）村田君は、精神鑑定の結果を受け入れているのではないか。これを書いている令和２年では、事件はおよそ４０年近い前になります。村田君自身が裁判を求めていないので、精神鑑定の結果を受け入れているとすると、被害者にはならないと思う。裁判を求めなければ、殺人犯にしかならない。

　以下新聞などの資料

下宿学生が５人刺殺、家主ら２家族「TV/子供うるさい」東京・中野

　６日夜、東京都中野区白鷺１丁目で、下宿人の大学生が、下宿先の家族２人と近くの家の家族３人を次々に包丁で刺し、計５人が死亡した。大学生はそのまま逃げたが、間もなく現場から約２００ｍ離れた杉並区阿佐ヶ谷北４丁目付近で、返り血を浴びて歩いているところを杉並署員に殺人の疑いで逮捕された。調べに対し、この大学生は「日頃からテレビの音がうるさいので、前から殺そうと思った」と自供しており、同署は犯行の動機などについてさらに調べている。

　午後６時５０分ごろ、女性の声で１１０番があり、女の悲鳴が聞こえたあと、「白鷺１の１の２」と言ったまま切れた。野方署員が現場に急行したところ、中野区白鷺１丁目、無職真弓正次郎さん（９５）方の居間で、正次郎三と次女の貞子さん（６５）が血だらけになって死んでいた。さらに裏の会社員森田瑞男さん方で、妻朝子さん（４４）と、長男の中野区立若宮小５年健君（１０）が居間や台所で死んでおり、次男聡ちゃん（４つ）が重体で倒れていた。聡ちゃんは救急車で新宿区の東京女子医大病院に収容されたが、出血多量で間もなく死んだ。
　死んだ聡ちゃんの手当をした東京女子医大の山本和子医師らによると、聡ちゃんは同病院に運ばれた時にはすでに心臓が停止していた。傷は胸やわき腹など上半身に７，8ヵ所もあり、さらに背中にも刺し傷があった。
　逮捕されたのは、真弓さん方の木造二階建て別棟の1階に2，3年前から下宿していた日大経済学部２部４年、村田等（２２）で、村田は調べに対し「真弓さん宅はいつもテレビの音がうるさく、森田さん方は子供が騒いでたまらない。自分に対しいやがらせをしているといつも思っていた。復しゅうしようと考え、テレビを見ていた真弓さん父娘や、森田さんの奥さんと子供２人をめちゃめちゃに刺した」と動機を自供した。また「包丁は10日前に買った」と、計画的な犯行をにおわせている。
　同署が村田に過去の病歴について聞いたところ、「腰を痛めて通院したことがあるだけ。カゼ気味なので薬を飲んでいる」と供述、村田の家族も「過去、精神障害などで通院したことはない」と調べに対し話している。しかし、村田はかなり興奮しているうえ、犯行が極めて異常で言動に不審な点もあり、同署は精神状態も調べることにしている。
　近所の人の話では、村田はカギをかけて下宿に閉じこもったり、ステレオの音量をあげてならす（テレビの音ではないことに注意）などの奇行があったといわれ、下宿先の真弓さんが再三説得しても改まらず、真弓さんは村田の親を呼ぶなどして何回も注意していたという。
　村田の実家は国立市西1丁目にあり、家族は、国立市議の父、母、姉がいる。５３年春、都立府中東高校を卒業、日大経済学部２部に入学した。同学部事務局の話では、成績は中ぐらいで、単位はよく取っている方だという。ゼミには入っていなかった。クラスの担任の山本忠教授は「クラスには６，７０人の学生がおり、記憶に薄い。クラスの中で比較的目立たない学生だろうと思う」と話している。（１９８２年（昭和５７年）１０月７日木曜日　○新聞かは不明）

下宿学生が５人刺殺「中野」、「テレビ・子供うるさい」家主・隣家の母子ら襲う

　６日夜、東京都中野区白鷺１丁目の隣接する２軒の民家で、９５歳の老人や４歳の幼児を含む計５人が包丁で刺されているのが見つかった。４人は現場で死亡しており、１人も病院へ収容後に死んだ。警視庁野方署が殺人事件として緊急配備したところ、間もなく老人宅に下宿している大学生が現場付近をうろついているのが見つかり、犯行を認めたため、殺人容疑で緊急逮捕した。この学生は「テレビの音や子供の声がうるさいので、いつか殺してやろうと思っていた」と自供しており、警視庁捜査１課は同夜、同署に特捜本部を設けて、動機や犯行に至る経緯などを調べている。

　捕まったのは中野区白鷺１丁目、日大経済学部２部４年村田等（２２）。殺されたのは、村田が下宿していた同所、無職真弓正次郎さん（９５）、次女の貞子さん（６５）と隣家の会社員森田瑞男さん（４２）の妻朝子さん（４４）、長男で区立若宮小５年健君（１０）、次男で中野区立大和保育園児聡ちゃん（４）。
　野方署の調べでは、同日午後６時５０分ごろ、女の声で１１０番があり、「キャー」という悲鳴のあと、声がしなくなった。警視庁通信指令本部の係官が呼びかけると、「白鷺１丁目１番……」といって切れた。
　同署員が調べたところ、真弓さん方の居間で正次郎さんと貞子さんが血だらけになって倒れていた。またブロック塀をへだてた森田さん方で、朝子さんと聡ちゃんが６畳の居間で、健君が食堂で倒れていた。聡ちゃんを除く４人は即死状態。聡ちゃんは新宿区の東京女子医大病院で手当てを受けたが、午後８時４５分、出血多量で死んだ。
　１１０番から１０分ほどした午後７時すぎ、現場から約５００㍍離れた杉並区阿佐ヶ谷北４丁目付近の路上を無灯火の自転車で走ってきた村田を、杉並署阿佐ヶ谷６丁目派出所員が見つけ、職務質問したところ「５人を殺してきた」と犯行を認めたため、殺人の疑いで緊急逮捕、野方署に身柄を移した。
　村田は調べに対し「半年前から真弓さん方のテレビの音や、森田さん方の子供の声がうるさいため再三『静かにしてくれ』と申し入れてきた。しかし、少しも改まらないため、１カ月前から殺すしかない、と犯行を決意、１０日前に包丁を買い、今月、いよいよ、と思ってやった」と計画的な犯行であることをにおわせた。また、「初めに真弓さん方に侵入し、居間でテレビを見ていた父娘をメチャメチャに刺し、すぐに森田さん方でお母さんを刺した。子供が騒いだので、子供も刺した」と自供している。
　犯行後、村田は自分の部屋に戻り、返り血を浴びたズボンや靴下をはきかえて、自転車で出かけた。「自首するつもりだった」と言っている。
　同本部は、犯行がきわめて残忍で、村田が述べている動機がかなり異常なうえ、逮捕後の言動にも不審な点があることから、精神鑑定の必要がある、とみている。ただ、家族は調べに対し、これまでに村田に特に異常な点は見られなかった、と述べている。村田も、ヘルニアの治療を受けたぐらいで、ほかに通院したことはない、と述べているという。
　村田は、昨年4月1日から、真弓さん方の敷地内にある木造2階建て住宅の1階を借りて住んでいた。実家は東京都国立市にあり、同市議の父、母、姉がいる。同市内の小、中学校を卒業、府中東高卒業後に１浪して日大に入学した。
　近所の人の話では、村田はカギをかけて下宿に閉じこもり、ステレオの音量を大きくするようなことがあり、真弓さんが再三説得したが改まらず、真弓さんは村田の親を呼んで何回も注意したという。（１９８２年１０月７日木曜日、朝日新聞）

「音」が引き金の凶行・東京中野５人殺害。夕食時、住宅街に悲鳴

　雨上がりの宵、惨劇は突然、やってきた。６日、東京・中野の静かな住宅街で、２家族の５人が、下宿していた大学生、村田等（２２）に包丁で刺し殺された。被害者は、９５歳の老人から、わずか４歳の男の子まで。近所の誰もが犯行に全く気付かず、パトカーのサイレンで初めて知った。動機は、まだはっきりしない。犯人の村田を知る人は、「信じられない」と口をそろえる。だが、村田は、ステレオのボリュームをいっぱいに上げて聴き、一方で、マージャンやテレビの「音がうるさい」と、怒鳴り込んだこともあった、という。「音」が、犯行の引き金になったことは、確からしい。大都会の過密で息づまるような生活が、背後に感じられる。

　午後６時４５分ごろ。どの家もちょうど夕食の時間にあたっていた。現場付近は古くからの住宅街だが、１０年ほど前から下宿を営む家が急に増えはじめ、、いまではほぼ１割が学生に部屋を貸している。
　警察への「第１報」は、６時５０分ごろかかってきた１１０番だった。電話の向こうで、女性の悲鳴。そして、住所をいっただけで、切れた。第２現場の、殺された森田朝子さん（４４）宅からの、救いを求める急報だったらしい。
　隣に住む会社員上杉茂さん（４９）は、事件当時、自宅にいたが、被害者を運ぶ救急車のサイレンではじめて事件に気付いたという。「外に飛び出したが警察がロープを張るところだった。物音も何も聞こえなかった」という。
　近所の主婦は、殺された森田朝子さん（４４）の「ギャーッ」という悲鳴を聞いた。「最初はゴキブリでも出たかと思いました。それにしては、ひどすぎる声だと思っていると、すぐ子供の悲鳴が続き、１０秒ほどで途切れてしまった」
　近くのアパートに住んでいる東京理科大１年宇根元隆さん（１８）は、「ドタドタと走るような音がしたかと思うと、『いやだ、いやだ』という子供の声がした。お母さんが子供を叱（しか）っているのかなと思っていたら、間もなく警察官が大勢やってきた。驚いた」と語った。
　また近くの主婦（３４）は「夕食を食べていたら、あちこちでパトカーの音がするので、外へ出てみたら、、人が殺されたと聞いて、びっくりしました。ふだんは静かな所で、こんな事件が起きるなんて」と身を震わせていた。
　村田は、警察官に「真弓さん宅はテレビの音がうるさく、森田さん方は子供が騒いでたまらない」といった。近所の人の話でも、「音」が、犯行に重要なかかわりをもっているようだ。
　真弓さん方の隣に住む東京医科大生清岡正義さん（２０）の話では、村田は「音」で他人に迷惑をかけながら、他人の「音」にはうるさくとがめだてていた、という。自分の部屋ではステレオを大きな音で鳴らし、その一方、清岡さんがマージャンをしていると、窓を開けて「うるさい」と怒鳴られたこともあった、という。
　近所の高校生は「昨年だったか、村田がアパートで、２階の人に『テレビの音がうるさい』と怒鳴っていた」。別の主婦は、村田自身が「ステレオなどで大きい音を出していた」といっている。
　殺された真弓正次郎さんは、高齢で耳が遠く、テレビやラジオなどの音がかなり大きいこともあった、という。ただ、下宿に住む村田の方も、夜中にステレオの音を大きくかけ、下宿人同士でけんかしていたこともあった、と語る人もいる。
　村田が１階に住んでいたアパートは、真弓さんの敷地の北東の角で、別棟。森田さんの家とはアパートとブロック塀をはさんで裏隣で、約２０㍍離れていた。
　村田は５３年春に都立府中東高校を卒業、１年浪人したあと５４年春に日大経済学部（２部）に入学した。入学時に学校当局に提出した身上書には、生活信条欄に「なし」、尊敬する人物欄に「王選手」、趣味欄に「レコード鑑賞」、スポーツ欄には「ほとんど」などと記入している。また、積極性、明朗性、社交性など１０数項目の自己性格分析欄は、いずれも「平均」と書いている。
　村田の学生生活は地味だったようで、サークル、ゼミにも参加しておらず、クラス委員などもつとめていない。ただ、抗議にはまじめに出席しており、成績も良い方だったという。夏休み前に行われた外書（世界農業白書）購読のテストでは百点をとり、２部の学生では珍しかったという。クラスでは、とくに目立った行動をするでもなく、担任の山本忠教授も「目立たない学生」と話していた。

過密の中、音に敏感・事件の背景指摘の人も

　警察の調べに対し「テレビの音がうるさかった」と供述した犯人の村田。一方で、村田自身も部屋に閉じこもってステレオをガンガン鳴らし、被害者に再三、注意されていたという近所の人の証言。４９年８月、神奈川県平塚市で起きた「ピアノ殺人事件」の惨劇を再現するかのように、またも”近隣騒音”が大量殺人事件を引き起こしてしまった。
　過密化した都会で、近隣騒音の種はびっくりするほど多い。ピアノ、ステレオ、テレビ、犬の鳴き声、マイカーの出し入れ、マージャン店…。８年前のピアノ殺人は、被害者の母娘の弾くピアノの音が耐えがたかった、という同じ団地に住む男の犯行だった。「あの事件の後、これからもこの種の事件は続くだろうと思っていました」と、「騒音被害者の会」の元会長岩谷十二郎さんはいう。たしかに、その後も騒音が原因になった傷害事件は何件か起き、騒音の苦情をいいに行った人が、逆に殺される事件もあった。そして今回の惨劇―。
　「騒音被害者の会」は４５年、近隣騒音に苦しむ人たちが結成、国や自治体に対し、近隣騒音の規制を厳しくするよう働きかけてきた。「しかし、都会人のモラルは一向によくならないし、役所はなかなか腰を上げない」と岩谷さんは不満を訴える。

悔いる言葉もらす　５人刺殺の村田を送検

　東京中野区白鷺１丁目で、２家族５人が刺殺された事件を調べている警視庁野方署の捜査本部は８日午前、犯人の元日大経済学部二部四年村田等（２２）＝七日に退学処分＝を殺人の疑いで東京地検に身柄送検した。村田は七日夜の調べで「なぜ、こんなことをしたのか」などと、犯行後初めて罪を悔いる言葉を述べたという。
　村田はこれまで殺された真弓正次郎さん（９５）方のテレビの音や、会社員森田瑞男さん（４２）方の子供の声が「うるさい」と犯行に及んだことを強調したり、「テレビの音と子供の声の間にはさまれてどうにもならない」など被害妄想的な話をするだけだった。しかし、七日夜の調べで「いま考えてみるとバカみたいなことをした。相手に対し気の毒なことをした」と犯行を悔いる供述をした。
　村田は八日午前十一時二十五分、送検のため野方署を出た。薄茶色のジャンパーにワイシャツ、黒いトレパンをはいて素足にサンダルばき。青白い顔を終始うつむかせ、肩をすくめたまま車に乗り込んだ。表情からは何も読み取れなかった。

　父親が市議を辞任

　東京都中野区で五人を刺殺した犯人、村田等の父親である村田倬造国立市議（５８）は八日記者会見し、同日議会事務所に辞表を提出したことを明らかにした。村田氏は会見で「社会にご迷惑をかけました。まことに申し訳ない。とりわけ真弓、森田両家のご遺族に対しては深くお詫び申し上げます。等は成人とはいえ、まだ学生の身。親の社会的責任は当然ある」と述べた。
　村田氏は三十八年、同市議に初当選。以来、連続五期、市議を務めている。議会では最も古参議員の一人で、九月から共産党議員団の代表を務めていた。

中野５人刺殺・犯人の元学生不起訴、　東京地検「分裂病で心神喪失」

　昨年十月、東京都中野区白鷺１丁目で「テレビの音がうるさい」などと、下宿先の老人や隣家の母子計五人を包丁で刺殺し、殺人容疑で逮捕された同所、当時日大四年A（２３）について、東京地検は二十四日、Aを精神分裂病とした精神鑑定結果を踏まえ、「犯行時Aは心神喪失状態にあった」として不起訴処分とした。同地検は直ちに東京都知事に通報、Aは同日、精神衛生法に基づいて都内の病院に収容（措置入院）された。
　事件が起きたのは昨年十月六日午後六時四十分ごろ。Aが下宿していた同所、無職真弓正次郎さん（当時９５）方でテレビをつけていたところ、突然Aが文化包丁（刃渡り１６，５㌢）を持ち出し、真弓さんと次女の貞子さん（同６５）を刺殺。Aはさらに隣家の会社員森田瑞男さん方に入り、森田さんの妻朝子さん（同４４）、長男で小学校五年健君（同１０）、次男で保育園児聡ちゃん（同４つ）の三人を刺殺した。
　Aは直後に近くの派出所に出頭して緊急逮捕され、「テレビの音や子供の声がうるさいのでいつか殺してやろうと思っていた」などと自供、殺人罪で送検された。
　東京地検では、Aの供述に異常な点があることなどから、同月二十二日、Aを都内の病院に鑑定留置。精神鑑定の結果は今月二十一日までに提出されたが、それによると、「Aは破瓜（はか）型精神分裂病であり、犯行当時は妄想に支配されていた。妄想内容はテレビなどの音を自分への攻撃としてとらえ、犯行はそれへの仕返しのつもりだった」とされた。専門家によると、破瓜型精神分裂病とは、青春期に発病することが多いのが特徴で、自分の中に強く閉じこもるほか、無気力、無感動など分裂病の基本症状を顕著に示し、ついには人格が荒廃する病気。Aの場合には都立高校二年生だった五十二年ごろから発病した、とされる。
　これを受け同地検では、「Aは犯行時、ものごとのよしあしをわきまえる能力や、それに従って自分の行動を抑制する能力がなかった」と判断。責任能力がなしと結論した。
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　捜査段階で容疑者の精神鑑定が行われ「心神喪失」として不起訴処分になった最近のケースとしては、昨年七月に東大名誉教授斎藤勇さん（９５）を殺し、殺人罪で逮捕送検された孫（２７）や、同年七月、佐賀県で子供二人を含む五人を殺傷した無職の男（２９）などがある。昨年二月の日航機墜落事故の片桐清二機長（３６）は送検前に警視庁によって精神鑑定が行われ、「妄想型精神分裂病」との診断にもとづき、同機長について措置入院の（ここまで）。

　「残念です」と森田さん

　東京都中野区で二家族五人を刺殺した元日大生が不起訴処分になったことで、妻子三人を一度に失った森田瑞男さん（４２）は二十四日夕、勤め先の東京都千代田区霞が関の三井石油化学会社で「本当に残念だ。霊前にもどう告げていいか」とくちびるをかみ、くやしさを表した。
　森田さんは「通り魔の川俣事件に比べ今回は冷静に行われた犯行です。異常者だということでどうしようもないかもしれないが、犯人が憎い。この結論は法の限界で、社会的な問題だと考えます」と語った。

心神喪失というが？その後の村田等君には症状がない。普通です。

　精神分裂病で、犯行当時は心神喪失状態だったというのは、おかしいと思う。心神喪失状態だったというのは、疑いがないものと思えるが、精神分裂病ではないと思う。当時のテレビは、相当攻撃的に放送をしていましたから、その事実関係を正確に認識できなかったのではないか？

　「テレビが攻撃してくる」というのは、私のようにテレビの放送自体がおかしいものだと認識できれば、何も問題にはならなかっただろう。それをうまく認識できずに、そのまま受けてしまっていたのではないか。その輪の中に入ってしまっていた。放送の関東エリア以外では、そういう放送はしていません。確認しています。

　村田等君は、一時的に錯乱状態に陥っていたのではないか？それがいわゆる心神喪失状態なのだろう。だから、その後においては、その症状が見受けられないということなのだろう。また、テレビの方も、その後放送を悪用して攻撃してくることを、止めています。そういうこともあるかと思います。

　私は、こういうような事件で５人の命が奪われて、久米楠田、日テレなどテレビ局は、その責任を私に転嫁し、巨額の利益を上げたということです。大きなものでは、久米は「ニュースステーション」で、ギャラが１年１０億とも言われました。これが１８年間。楠田も「なるほど・ザ・ワールド」などで大変な利益を得たと思います。

　しかし、５人の命が奪われて、笑って平気な顔をしている。あるいは、久米などは様々な問題に対し、「謝罪は？説明責任は？」と他人を非難・批判してきました。これが日本のジャーナリストだそうです。キャスターだそうです。日本中の視聴者を騙していて、いや世界中でしょうね、久米楠田はどこが偉いのでしょうか？分かりません。テレビの放送そのものがそういうふうにできているのでしょう。

刺殺事件が起きた当日夜の放送テレビ欄、昭和５７年１０月６日。

　犯罪が起きた午後６時５０分ごろ、関東エリア放送では、脅迫的なアナウンサーの声で放送していたことを、確認しています。特に日本テレビにおいては、舛方氏の声そのものが太い声で、怒鳴っていました。当時はとにかくすごかったです。テレビが攻撃してくるというのは、事実です。
　精神鑑定が行われていますが、これらの事実関係については、そもそも問うていません。当時は、テレビ側や警察が、私を犯人に仕立て上げるために、必死に現実の捏造をしておりました。
　当時の午後六時台のニュースは問題で、フジテレビには逸見政孝もおります。田丸美寿々は、休んでいますが、超音波盗聴の事実関係で、休んでいたのかもしれません。古賀万紀子さんが出ています。

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